開催趣旨

カンファレンステーマ『沖縄からアジア、そして世界へ』

 ハイサイ。グスーヨー チューウガナビラ。

 このたび、世界有数の自然環境を有する沖縄やんばる(山原)の地で、THE 11TH OUTDOOR LEADERSHIP CONFERENCEを開催することができ、大変光栄に存じます。

 ここやんばるは世界有数の自然を有しています。エメラルドグリーンの美ら海(ちゅらうみ)については世界中で有名ですが、それだけではなくやんばる国立公園、沖縄海岸国定公園、多くの自然保護区、鳥獣保護区があります。2021年7月26日には、白神山地、屋久島、知床、小笠原についで日本で五番目の世界自然遺産に登録されました。そこで改めて、やんばるの海、山、森、川、湖沼、地形、生物、景色等の自然、そしてそれらの自然と共に育まれた独特な文化の魅力に注目が集まっています。

 現在は世界中に大きな影響を与えたコロナ禍が収束しつつあり、国内旅行者も訪日外国人旅行者もコロナ禍の以前の状態以上の回復を見せると予想されています。このやんばるの自然においても世界中から多くの野外活動者が訪れ、感動を共有し、友情を深め、人として成長し、それぞれの人生において忘れられない思い出を刻んだ大切な場所として記憶され続けることを願っています。

 しかしながら、その期待と同時に、オーバーツーリズムにより自然破壊が起こり、この貴重な自然が失われてしまうのではないかとの懸念も存在しています。これは単にやんばるだけの問題ではなく、自然が豊かで魅力的な野外活動実践が行われている世界中全ての地域に共通する課題です。

 そのような事態にならないためにはどうすればよいのか、持続可能な野外活動方法の確立、そしてその活動方法を広げる指導法、そして、そのことを広く国境を越えて国際的に共有することが重要です。そこで、今回はアジア各地で活躍する指導者を招聘し、カンファレンスを開催することといたしました。

 今回のカンファレンスでは、“グローカル“の考え方が特に重要になってくるでしょう。すなわち、国、民族、言語を越え共有することができるグローバルで普遍的な価値観や活動原理と、それぞれの地域の自然、歴史、伝統、文化に合わせた個別のローカルな活動形態、この2点に関してディスカッションが進むことを願っています。参加者の皆様には、多様性への理解、寛容の心を持ってこのディスカッションの輪に参加して頂ければと思います。

 このカンファレンスが、国際的な野外教育、野外活動の発展を視野に入れた成果を上げ、情報と価値観を共有したやんばる、沖縄、県外、国外の指導者が、相互に行き来する活動が生まれてくることを期待してやみません。

 また、このカンファレンスの内容は、野外活動指導者向けではありますが、上級者から初心者までの県内外・国内外の野外活動愛好者、アウトドアツーリズムを通じてやんばるの地域創生に携わっている方々にとっても貴重な機会になると思います。多くのみなさまのご参加をお待ちしております。

 そして、やんばるの自然の魅力は、とても1日や2日で体験し尽くすことができません。ここ数年でテレワーク、ワーケーションが一気に広がりましたので、今回県外・国外からご参加の皆様には、ぜひスケジュール調整の上、できれば1週間、さらに可能であれば10日間、2,3週間、1ヶ月以上の長期滞在をお薦めいたします。それぞれの期間に合わせてやんばるの自然・文化をよく味わうことができる体験・活動がありますので、お気軽に実行委員へご相談ください。

 沖縄を象徴する言葉に万国津梁(ばんこくしんりょう)があります。今回のカンファレンスを通じて、アジア、全国各地との架け橋となることを願って、実行委員一同準備を進めております。開催にあたってご支援くださっている多くの方や組織の皆様に感謝申し上げます。

 やんばるの地でみなさまとお会いできることを楽しみにしております。
 ユタシク ウニゲーサビラ !

– 11th アウトドアリーダーシップカンファレンス
実行委員長 / 名桜大学 上級准教授 遠矢英憲